日常生活でたびたび尾てい骨に痛みを感じておられるのであれば、以下の4つの中のいずれかが原因であることが多いです。尾てい骨が痛む原因と対処法について以下にまとめました。
姿勢が原因
座っているときに尾てい骨に痛みを感じるなら、私の治療院ではまず椅子に座ってもらいます。座っただけで尾てい骨に痛みを感じるのであれば原因は姿勢かもしれません。座っている姿勢を横から見た時に猫背になっているのであれば、尾てい骨が座面にあたる姿勢になりやすいです。長時間この姿勢を続けると、尾てい骨に上半身の重みが加わり、その局所は「虚血」といって極端に血液の流れが悪くなり、酸素や栄養が行き届かないために痛みを感じるようになります。
姿勢が原因の場合、初期の段階であれば正しい座り方を意識することで改善が期待できます。
注意点としては以下の2点が大事になってきます。①座る時に両足の裏がちゃんと地面につくように足を置くこと。②腰あたりの背骨が丸くなって後ろに出て来ないように、骨盤を立てて坐骨で上半身を支えるような姿勢を心がけること。
1ヶ月以上痛みが続いているような場合は積極的な施術が必要になることが多いです。
筋肉のトリガーポイントが原因
尾てい骨の痛みと思っていても実は殿部の筋肉に問題があることが非常に多いです。大殿筋というお尻を形作っている筋肉は仙骨や尾てい骨から始まっている為、該当する筋肉や筋膜にトリガーポイント(痛みの発信源)ができることで尾てい骨に痛みを感じているのかもしれません。
そのような場合、私の治療院ではうつ伏せになってもらい大殿筋を触察してトリガーポイントの有無を細かく確認します。トリガーポイントの特徴として原因となるポイントを触れられると、日常、尾てい骨に痛みを感じいるのと同じような感覚が再現されます(再現痛といいます)。再現痛があれば、ほぼ間違いなくトリガーポイントが原因と思って間違いありません。初期段階のものであればトリガーポイントを上手にマッサージするだけで改善することもありますので、お近くでトリガーポイント治療を得意としている整骨院や整体を訪ねてみられると良いと思います。中長期的に痛みが続いている場合はマッサージだけでは改善させることが難しいのでトリガーポイントへの鍼治療を得意としている治療院を探されることをお勧めします。
妊娠や出産が原因
女性で尾てい骨に痛みを感じる人も少なからず見られます。その中でも妊娠や出産後に痛みが顕著になる事例は多いです。これは骨盤のゆがみが大きく関係しています。骨盤は「重たい上半身」と「支えとなる下半身」をつなぐ非常に大事な関節です。妊娠や出産時、女性の骨盤は赤ちゃんが出てきやすいように緩みます。普通は出産後元に戻るのですが、人によっては骨盤が開くなど歪んだままになるケースも見られます。骨盤の位置が変化すると近くにある尾てい骨もそれにつられて、傾いたり形状が変化したりします。このため今までとは異なるところに大きな負担がかかり、痛みが現れます。
私の治療院では仰向け・うつ伏せそれそれのポジションで骨盤のゆがみを確認します。その際に骨盤の歪みや左右の股関節の動きに大きな差が確認されれば多くの場合、その尾てい骨の痛みのは骨盤の歪みが原因です。
日常生活の注意点としては、まず妊娠中は骨盤ができるだけ傾かないように普段から腰を伸ばすように意識しましょう。特に座っているときには猫背にならないように背筋を伸ばし、坐骨で上半身を支えるような姿勢を心がけることです。そのほかには骨盤矯正用のクッションが通販サイトなどで販売されています。こちらに座ると骨盤にかかる負担が軽減されるので、痛みの緩和が期待できます。
ただし、それだけでは根本改善には至らないので 産婦人科や助産院で信頼できる整骨院や整体を紹介していただいてチェックしてもらうことをお勧めします。
助産師さんからの推薦コメントはこちらをご覧ください。
【https://youtu.be/Z8_7Vn5vCMY】
ダイエットが原因
極端な食事制限など、過度なダイエットをするとお尻の脂肪や筋肉量が減少します。臀部の脂肪や筋肉にはクッションの役割があります。もし減量しすぎるとお尻周りの筋肉や脂肪がなくなって、尾てい骨がダイレクトに座面などに当たる形になり尾てい骨の表面を覆っている「骨膜」への血液循環が滞って過敏になり、痛みが生じやすくなります。
この場合、湿布などで冷やすと余計に血行が悪くなり回復しにくくなってしまうので、ゆっくり入浴する、ストレッチをするなどして血行を良くした方が改善しやすいです。
ダイエットを続ける場合はお尻に筋肉をつけるため、適度なトレーニングも取り入れましょう。自宅で簡単に実践できるエクササイズもあります。まず仰向けになってお尻を引き上げます。そして左右の足を交互に胸から膝にかけて一直線になるような要領で持ち上げます。これを1セット10~20回、1日3セットを目標に行いましょう。すると大臀筋というお尻を広範囲にわたってカバーしている筋肉が鍛えられ、尾てい骨に負担をかけにくくなります。
まとめ
プロとして4つの原因と対策について助言していますので、参考にしてお役立て下さい。万が一どうすればいいか分からない場合は当院にご来院頂いても構わないですし、このページをプリントアウトしていつも通っておられる整体院に持って行かれるといいと思います。
ご予約いただく場合や尾てい骨の痛みについてもっと詳しくお知りになりたい方は下記の当院の尾てい骨の痛み専門ページをご覧ください。
バランス治療院の尾てい骨の痛み専門ページはこちら↓
【https://balance-re.com/biteikotsu】