重いものを勢いよく持ち上げたときに腰に激痛が走って動けなくなってしまう、このような経験はありませんか?これはいわゆるぎっくり腰と呼ばれる症状です。ここではぎっくり腰をどうして起きるのか、予防方法があるのかについてまとめました。
ぎっくり腰とは?
ぎっくり腰は俗称で、正式には急性腰痛といいます。その名の通りで、急激に腰に痛みを感じる病気です。 ぎっくり腰は背中の筋肉が何らかの損傷を起こして、激痛を伴います。中には腰の力が抜けてしまう人もいますが、これは肉離れを発症しているかもしれません。急性腰痛は強烈な痛みを伴います。その痛みの強さは欧米で「魔女の一撃」と紹介されることがあるほどです。通常1~2週間も安静にしていれば、徐々に回復します。しかし一部は、いつまでたっても 痛みが取れなかったり、下半身にしびれが来ることもあります。この場合、椎間板ヘルニアも発症している可能性があるので、お医者さんに診てもらった方がいいです。
ぎっくり腰の原因
ぎっくり腰のメカニズムは、まだはっきりと解明されていません。ただし、どうすると起こりやすいかは解明されつつあります。冒頭に紹介した重たいものを持ち上げたときが多いです。 しかしそのほかにも、お辞儀をしたときや立ち上がろうとしたときに発症している人も見られます。意外と多いのはくしゃみをしたときです。くしゃみは時速320km以上と言われていて、実は体にものすごい負担がかかっています。このため、ぎっくり腰のほかにも、数回連続でくしゃみをした結果、ろっ骨を骨折したという事例もあるほどです。
ぎっくり腰の予防法
- 床から物を持ち上げる時
ぎっくり腰の原因がまだはっきりとしない以上、予防は難しいです。しかし普段から腰の動かし方に注意を払うことは大事です。 例えば重たい荷物を持ち上げる際には、腰だけを曲げて拾うのは負担がかかります。なので、膝を曲げて体をしっかり落とし、持ち上げる際にも膝から徐々に上体を起こすようにします。こうすれば腰にかかる負担を分散できます。
- 高い所から物を下ろす時
腰を後ろに反らして無理に背伸びをするのではなく、踏み台などを使いましょう。
- 寝る時
少し固めの寝具を使い、横向きで膝を軽く曲げる姿勢がいいです。起き上がるときも、いきなり上体を起こすのではなく、まずは横向きになり、床に手をついてゆっくり起き上がりましょう。
- 日常から正しい姿勢を意識する
そのほかには、正しい姿勢を常日頃から気を付けることも大事です。猫背など姿勢の悪い状態を続けていると、知らず知らずのうちに腰に負担をかけています。そこにくしゃみや重たい荷物を持ち上げる新たな負担がプラスされると、ぎっくり腰を発症するリスクが高まります。
まとめ
ぎっくり腰は激しい痛みを伴います。まだ詳しいことは明らかになっていませんが、姿勢が悪いなど腰に大きな負担がかかった際に発症するパターンが多いです。よって姿勢が悪いと思っている人、他人から指摘されたことのある人は注意したほうがいいでしょう。しばらく安静にしていれば、自然に改善することが多いです。しかし椎間板ヘルニアや圧迫骨折をぎっくり腰と思っているケースも見られます。数週間痛みが続いているのなら、一度当院にお越しいただくといいでしょう。