こむら返りはふくらはぎの筋肉がけいれんを起こして引きつる状態のことで、激しい運動をしているとき、日常動作を行っているとき、就寝中などに突然起こります。
歩いているときなどに突然起こると事故などを招く可能性があるほか、就寝中に起こると痛みで目が覚め、パニックになることもあります。
こむら返りが起こったときはどのように対処すればよいのでしょうか?また、どうすれば予防できるのでしょうか。
こむら返りの応急処置
こむら返りは筋肉の急激な収縮が原因で起こりますが、この状態は時間が経つにつれて収まっていきます。
とは言っても、激痛のあまり痛みが収まるのを待ってられないケースが多いので、すぐにゆっくりと親指、つま先をもってストレッチを開始した方が良いです。足先で手が届かないことも多いので、よくつる方は予め枕元にタオルを準備しておいて、症状が出たらすぐにタオルをつま先に引っ掛けてゆっくり引きながらストレッチを行いましょう。
なお、冷やすと更につりやすくなりますので、冷やすのはおすすめできません。
また、稀ではありますが、急に伸ばしたり、痛みが強い状態で無理に伸ばしたりすると筋肉組織が損傷し、肉離れを起こすことがあるため、ゆっくりと反動をつけず、深く伸ばすようにしましょう。
痛みが引いた直後は運動などは避け、ストレッチで筋肉を緩めるとよいでしょう。
予防法
こむら返りは降圧薬や利尿薬といった薬の服用や糖尿病などが原因で起こりやすくなりますが、高齢者や妊婦、健康な人であっても起こります。病気や薬などが原因になっている場合は原因に合わせた対処が必要ですが、健康な人や高齢者、妊婦などは生活習慣を見直すとよいでしょう。
①水分、ビタミンE、マグネシウム、カリウムをしっかり摂る
ヒマワリの種やアーモンドはビタミンEとマグネシウムを同時に摂取することができます。また、バナナはカリウムが豊富でマラソンやジョギングの前に食べておくとこむら返り防止になると言われています。
いずれも不足するとこむら返りの原因になりますが、過剰摂取になると健康に悪影響を及ぼすこともあるので注意してください。
なお、心臓に疾患がある人や投薬治療中の場合は医師や薬剤師に相談しましょう。
②睡眠をしっかりとる
睡眠不足で自律神経が乱れると筋肉を制御する神経が急に興奮するなど、こむら返りが起こりやすくなります。睡眠不足にならないように気をつけましょう。
③脚を温める
就寝中のこむら返りは気温が下がる明け方や冬期に起こりやすいと言われています。これは、脚が冷えて血流が悪くなり、酸素や栄養が行き届かなくなるからです。
気温が低い時期はレッグウォーマーなどを着用してから寝るとこむら返りが起こりにくくなります。
④ストレッチやマッサージを行う
ストレッチやマッサージで筋肉を柔らかくしておくとこむら返りが起こりにくくなると言われています。ふくらはぎだけではなく、太ももの付け根や膝の裏などもマッサージしておくとよいでしょう。
また、日頃からウォーキングやスクワットなどの軽い運動で筋肉を適度に動かしておくのも有効です。
まとめ
こむら返りを起こすと立ったり歩いたりすることができないだけではなく、いったん収まっても再発するのではないかという不安が付きまといます。収縮が治まっても痛みが残り、睡眠や生活の質も下がってしまいます。
予防と適切な応急処置で、こむら返りにうまく対処できるとよいですね。