前回は「社長である脳」と「社員である細胞たち」の間でコミュニケーションが成り立ってこそ、この「会社」=「からだ」はスムーズに運営できるということをお伝えしました。
前回に続いて、今回も脳=社長、からだ=社員としてお話させて頂きます。
社長が常に社員のことを気にかけて、体調や顔色、雰囲気や仕事ぶり、時には家族の状況まで目配りしていれば、自ずと社員も積極的に報告をするようになり、協力的に動いてくれます。
この状態が双方向のコミュニケーションが取れている状態です。
身体的に言えば、病気やケガをしにくい状態です。
適度な運動と休息がとれていて、脳と細胞達の連携もスムーズに取れているので快適に動いてくれるし、もしも問題が起こったとしても早期に報告が来るので早めに手が打てるため大問題には至りません。
反対に社長が社員のことは放ったらかしで、顔色や体調を気にかけることもなく、現場の声に耳を傾けないでいると、社員はどうせ相談しても取り合ってもらえないと諦めて報告さえしなくなり、次第に言うことを聞かなくなり、あちこちに問題の火種ができて、有能な社員が同時に退職するなど大問題になってから露呈することになります。
この状態が双方向のコミュニケーションが取れていない状態です。
身体的言えば、病気やケガをしやすい状態です。
例えば膝の軟骨や筋肉に炎症が起こると、痛みや違和感を感じさせることで脳に報告し、今の生活様式や身体の使い方を変えるように提案してきます。
ところが、日頃から社長が目配りしていないと、社員の声が聞こえなくなったり、次第に社員も声をあげなくなってしまい、膝の変形が進んで強い痛みで始めて気づくことになるのです。
これは内臓においても同じことが言えます。
双方向のコミュニケーションが大切ですが、全ては社長次第です。
社長が先ずは社員である身体を気にかけてあげているかどうかです。
目まぐるしい変化と様々な情報が行き交う社会の中で生きていくためには、どうしても意識は自分以外の外へ向くことが多くなってしまいます。
または、自分の身体や内面に目を向けた方が良いわかってはいても今更変わらないのではないか、という気持ちに引っ張られてしまって新たな試みが億劫になってしまうようです。
人の身体は自分と向き合えば、何歳からでも必ず変化します。成長もします。
日々、ほんの少しでいいので、
・最近、少しは運動しているかな?
・身体を気づかった栄養を取れているかな?
・時にはゆっくりと心身をリラックスしているかな?
と、意識を自分に向けてあげる。
そうすることが会社で言えば社長が社員のことを気にかけることになるのです。
本当に簡単な事で大丈夫です。
具体的な例としては
・1日3分のストレッチを通して日常との違いを感じる
・1日1分の腹式呼吸を通して日常との違いを感じるなど
ポイントはテレビを見ながらただなんとなくストレッチをするのではなく、短時間でいいので、少しだけ自分の身体の変化に目を向けてあげて欲しいのです。
次第に自分の身体の小さな変化に気づくことができるようになってくると、
・もう少しこうしてみようかな?
・少し座る時間が長すぎるかな?
・肩に力が入りすぎてるな。もう少し脱力しよう。
と、自分で良い変化を起こす行動を考えやってみるようになります。
自分の身体を健康に保つために自発的に動くようになってくるのです。
ここもまた、会社と人の身体の共通点です。組織とはそのようになっているんですね。
あなたの身体を構成している全ての細胞の願いをご存知ですか?
「あなた」という個体を健康に存続させ続けたい。ただそれだけです。
そのためだけに60兆もの細胞が日々働き続け、24時間呼吸をして心臓を稼働させ、排尿して、絶妙のタイミングで細胞が周期的に入れ替わっています。
あなたは、あなたを支えてくれている細胞たちにとって良い社長でしょうか?
今一度、見つめ直しても良いかもしれません。