ぎっくり腰はある瞬間、いきなり強烈な痛みを伴います。実際に発症したら、どのような応急処置を講じればいいかについて以下にまとめました。
発症後すぐはとにかく動かさないこと
ぎっくり腰で激しい痛みを感じたら、基本動かないことです。広背筋の筋肉や筋膜の損傷がぎっくり腰だからです。筋肉に負担をかけないために、体を動かさないことが大事です。下手に動かすと損傷部分に刺激が加わり、痛みが強くなるだけです。 横になれるのであれば、手で腰を支えながらしゃがみます。そしてややくの字のような姿勢で横になりましょう。この時、湿布や保冷剤が自宅にあれば、患部に貼ったり、当てるなどして冷やします。腰を伸ばした姿勢が一見すると正しい感じがしますが、ぎっくり腰を発症してから腰を伸ばすと、かえって症状を悪化させるので、お勧めできません。
壁に寄りかかること
状況によっては、すぐに横になれない場合もあるでしょう。その場合、近くの壁に体を預けます。この時、お尻を壁につけて、くの字になるように体を預けるのがポイントです。この姿勢だと腰にかかる負担を最小限にでき、痛みの悪化を防げるからです。上半身は壁にくっついていなくても大丈夫です。上で紹介した横になったときも含めて、深呼吸を繰り返すのがおすすめです。すると過度に緊張した背中の筋肉が緩み、痛みを和らぐことができるからです。
起き上がるときも注意
横になったり、壁にもたれかかったりしてしばらくすると痛みも落ち着いてくるでしょう。横になっていて体を起こす際にも注意が必要です。いつものように腰から起き上がると、痛みがぶり返してしまうかもしれないからです。 いったん体を横に向け、手を床に当て上半身を支えるようにゆっくりと起こします。いつもよりも時間をかけて、ゆっくり起きましょう。
腰を固定すること
ぎっくり腰でもどうしても動く必要がある場合には、腰を固定して負担をかけないように心がけることです。自宅にコルセットがあれば、これで固定するといいです。できれば幅広のコルセットを装着するのがおすすめです。もしコルセットがなければ、雑誌や段ボール紙を用意してひもで縛ることで代用できます。 2~3週間以上装着していると筋肉が衰えてしまうので、コルセットなどで固定するのは一定期間だけです。
まとめ
ぎっくり腰は背中や腰回りの筋肉の損傷です。ダメージを広げないためにも、発症後しばらくはとにかく動かさないことが応急処置の基本です。 できれば横になる、これが無理ならとりあえず壁に体を預けることです。動けるようになったら、腰を固定し、急に激しい動きをしないように心がけましょう。